×

ニュース

[広島サミットを終えて] 市内小中で授業再開 「一大行事」振り返る時間も

 広島市で19~21日にあった先進7カ国首脳会議(G7サミット)の期間中や前後に臨時休校した市内の小中学校の大半が23日、授業を再開した。サミット主会場が置かれた南区元宇品町(宇品島)近くの宇品小では、子どもたちが朝の会などで地元開催の一大行事を振り返った。(余村泰樹)

 6年1組では住田綾香教諭(34)が児童30人を前に、G7首脳が原爆資料館(中区)で書いた芳名録の原文の写真と和訳を黒板に張り出して読み上げた。ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が会見で語った、激戦地バフムトについて「将来必ず、広島のような復興がある」との言葉も紹介。地元の宇品中生徒が首脳たちの原爆慰霊碑への献花をサポートしたことも新聞記事とともに伝えた。

 子どもたちは印象に残った場面や広島開催の意義について意見交換。「戦争中のウクライナから大統領が来てびっくりした」「英国のスナク首相がカープのロゴが入った靴下をはいていた」などと語り合った。

 厳重に警備された宇品島を近くまで見に行った草野瑛斗さん(11)は「全国の警察官が来ていて、世界のトップが大切な話をしていると実感した」。古田桃子さん(12)は「原爆資料館を見た首脳たちは、核兵器のない平和な世界を目指してほしい」と期待していた。

 市教委によると、大規模な交通規制に伴う教職員の出勤への影響などを考え、会期中や前後に市立小中の約4割に当たる83校が臨時休校した。

(2023年5月24日朝刊掲載)

年別アーカイブ