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[広島サミットを終えて] G7国旗掲揚 雨で幻に 平和記念公園 前日リハの20分間だけ

 広島市で19~21日にあった先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、会場の一つになった中区の平和記念公園の南側で計画された各国の国旗掲揚が見送られていたことが分かった。初日のG7首脳の公園訪問時に掲げる予定だったが、雨天で中止に。残る2日間も掲げられなかった。サミットで公園前に各国の旗がはためく光景は幻に終わった。

 公園前の掲揚は、広島県内の官民でつくる広島サミット県民会議が計画。G7と欧州連合(EU)の計8枚を19日午前6時から仮設のポールに掲げる予定だった。ところが当日は未明から雨が断続的に続いた。外務省のプロトコル(国際儀礼)では雨天時の国旗掲揚は「原則行わない」としており、掲揚を見送った。

 首脳たちが原爆資料館の見学を終えた正午ごろには雨は上がっていたが、途中から掲げる態勢にはなっていなかったという。20、21日は当初から掲揚する予定はなかった。結局、旗が掲げられたのは開幕前日の18日に予行演習した際の約20分間にとどまった。経費は旗のレンタル代や人件費などで50万円以下だった。

 G7各国などの旗は、主会場のグランドプリンスホテル広島(南区)や県立総合体育館(中区)に設けられた国際メディアセンターで日本政府が掲げた。(永山啓一)

(2023年5月24日朝刊掲載)

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