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[広島サミットを終えて] G7余韻 商機に転化 ロゴ入りバッグ/首脳ら接待の酒・菓子

 広島市中心部の土産物店や百貨店が、先進7カ国首脳会議(G7サミット)の関連商品や土産物を集めた売り場を設けている。サミットの余韻が残るうちに商機をつかもうと、話題を呼んだ飲み物や菓子を取りそろえ、売り込みに力を入れている。(政綱宜規、高木潤、村上和生)

 中区の本通り商店街にあるひろしま夢ぷらざは、首脳の配偶者がランチで味わった広島レモンサイダーや、サミットのロゴが入ったトートバッグなど約15品を店頭に並べている。各国首脳のコーヒーブレークで出たもみじまんじゅうも販売。一部の菓子や酒類は売り切れた。

 大阪市から訪れた会社員中山美香さん(26)は「大阪より商魂たくましいかも」と足を止め、広島レモンサイダーを数本買い込んだ。「職場で配って自慢します」とにんまり。高本統夫店長は「広島の魅力が端的に伝わる商品ばかり。国内外の人に広がればうれしい」と願う。

 中区の複合ビル、おりづるタワー1階の物産館は23日に営業を再開し、サミット関連コーナーの商品を入れ替えた。賀茂鶴酒造(東広島市)の純米大吟醸酒や広島三次ワイナリー(三次市)のワインなど、会期中に提供された酒類やジュースを充実させた。店頭で「サミットで出た銘柄はありますか」と店員に尋ねる客もいた。

 事務局の大黒淳子マネージャーは「サミットの意義を伝えるためにも、できる限り続けたい」と話す。

 百貨店の福屋八丁堀本店(中区)は、首脳の配偶者の食事に出されたサクラオ・ブルワリー・アンド・ディスティラリー(廿日市市)のスパークリング日本酒を販売している。岸田文雄首相が各国の首脳に贈った万年筆も扱う。呉市に本店を構えるセーラー万年筆の製品で、説明書きを添えている。

(2023年5月25日朝刊掲載)

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