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[広島サミットを終えて] ウクライナ復興 願って歩む 広島市と姉妹都市 提案 ハリコフ市幹部、松井市長に

 被爆地の復興を学ぼうと、ウクライナの政府や自治体の視察団が24日、広島市を訪れた。市役所で松井一実市長と面会し、激戦地だった東部ハリコフ市の幹部は「いつか子どもに広島のような美しい街に住んでほしい」とし、両市の姉妹都市締結を提案した。

 一行は地方・国土・インフラ発展省のイーホル・コルホビー調整官たち9人。松井市長はゼレンスキー大統領の広島訪問を踏まえ「大統領が語った復興と平和への思いが必ず実現するよう願っている」とあいさつ。コルホビー氏は「広島市、日本の皆さまの支援に感謝したい」と述べた。

 ハリコフ市のコスチャンティン・コロティチ課長は「この来日している間にも、私の友人は弟2人を失った」と厳しい戦況を伝えた。その上で、焦土から復興した広島市との姉妹都市の締結を提案。面会後、松井市長は取材に「まずは平和首長会議に入ってもらい、交流を深めたい」と述べた。

 一行は国際協力機構(JICA)の招きで14日に来日。広島市のほか、神戸市でも震災後の復興を学んだ。25日には原爆資料館(広島市中区)などを見学する予定。(宮野史康)

(2023年5月25日朝刊掲載)

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