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鉛筆画でたどる被爆前の街 森冨さん作品展 石内公民館に25点

 現在は平和記念公園(広島市中区)となった旧中島地区などの被爆前の街並みを鉛筆画に描いた被爆者の森冨茂雄さん(2021年に92歳で死去)の作品展が、佐伯区五日市町石内の石内公民館で開かれている。29日まで。

 森冨さんは現在の中区大手町で育ち、幼少期の記憶を基に絵を描いた。会場には、大正屋呉服店(現レストハウス)などの商店が並ぶ中島地区の一角や、爆心地となる島病院などを描いた25点の複製が並ぶ。

 母が中島地区の元住民である中村雅俊館長(62)が昨年、広島大平和センターや市民団体「ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会」がレストハウスで開いた森冨さんの作品展を見学。より多くの人に見てもらおうとセンターの研究者たちと連携し、研究の一環として企画した。6月以降も、来年2月までに佐伯区内の13公民館を巡回展示する。

 中村館長は「被爆前の人々の営みに思いをはせてほしい」と話す。無料。石内公民館☎082(941)0120。(水川恭輔)

(2023年5月26日朝刊掲載)

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