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原爆資料館の改修着工 広島市 東館からスタート

 広島市は18日、原爆資料館(中区)の全面改修に向け着工した。まず東館の内装や空調工事を進める。8月6日の原爆の日に向けて国内外から訪れる来館者に配慮し、今夏までは常設展示を続け、夜間に工事をする。

 閉館から2時間後の午後8時、東館東側で作業を開始。建設業者の作業員がクレーンで、トラックや重機の通り道に鉄板を敷いた。

 見学に支障がない東館地下1階の事務室の改装を先行。秋ごろから東館全体の工事に入り、2015年度末まで閉館する。東館の再オープンと同時に、今度は本館を閉館し工事する。18年4月の全面オープンへ、長丁場となる。

 全面改修は1994年の東館開館以降、初めて。改修後の展示は被爆者の遺品など「実物」重視に一新する。市平和推進課は「10年来の準備を経て着工できた。世界の人に被爆の悲惨さをより深く知ってもらえる資料館へ、滞りなく工事を進めたい」としている。(明知隼二)

(2014年3月19日朝刊掲載)

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