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[広島サミットを終えて] 元宇品 江戸期まで孤島 市郷土資料館 写真などで変遷紹介

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)の舞台となった広島市南区元宇品町(宇品島)の変遷を紹介する企画展が、南区宇品御幸の市郷土資料館で開かれている。写真など資料202点を展示し、7月2日まで。

 パネル展示では、江戸時代まで孤島だったが、1884年に始まった宇品港の建設工事で本土とつながった経緯を当時の写真や地図で解説。島の形が牛が伏せた姿に似ているとして古くは「牛名」「牛奈」と表記されたという説明もある。

 市民から寄せられた戦後の写真には、スナメリや象を飼育していた水族館や、島西部にあった海水浴場が写る。サミット主会場となったグランドプリンスホテル広島が完成した、約30年前の写真も並ぶ。

 サミットを機に、元宇品町の歴史に興味を持ってもらおうと資料館が企画した。前野やよい主幹学芸員は「地元の人にも知られていない驚くような歴史がある」と来館を呼びかけている。月曜休館。(政綱宜規)

(2023年5月29日朝刊掲載)

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