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青山クラブ活用策 31日有識者初会合 市立美術館建て替えも議論

 旧海軍ゆかりの施設「青山クラブ」など、呉市幸町にある市所有4施設の在り方を検討する有識者会議の初会合が31日にある。2024年度まで、青山クラブの活用策や市立美術館の建て替えなどについて議論。有識者会議が出した案を踏まえ、市は同年度中に一帯の整備方針を策定する。

 委員は海上自衛隊呉地方総監部の関係者や建築、都市計画、歴史、文化、芸術の各分野の学識経験者など計11人。約2万3千平方メートル内の敷地内にある桜松館(おうしょうかん)と入船山記念館を含めた4施設について、どう整備、活用するのかを取りまとめる。すでに各委員は現地を視察。会議は10回程度開かれる見通しだ。

 焦点の一つとなるのが、老朽化が進む青山クラブの保存・活用策だ。新原芳明市長は17年の市長選で、一時は解体予定だった建物の活用などを訴えて初当選。桜松館を含めて18年に国から約2億円で購入したが、耐震診断で大幅な改修補強が必要との結果が出て、結論を先送りしている。

 市は昨年11月、市立美術館の機能を同クラブに移転する考えを示したが、市議会から異論が噴出。代わって「歴史、文化、芸術を学び感じられる場」としての機能を取り入れる考えを示した。老朽化と展示スペース不足を抱える美術館のあり方もテーマになる。(上木崇達)

(2023年5月27日朝刊掲載)

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