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多言語で発信/被爆3世として 高校生平和大使3人意気込み

 核兵器廃絶を国内外で訴える26代目の「高校生平和大使」の広島地区の3人が決まった。県立広島高2年五閑さくらさん(16)=広島市中区、福山暁の星女子高2年永戸ももさん(16)=福山市、加計高芸北分校2年宇土未来さん(16)=北広島町。全国の平和大使と共にスイス・ジュネーブの国連欧州本部を4年ぶりに今夏訪問し、各地で集めた署名を提出する。

 広島、長崎両市の市民団体「高校生平和大使派遣委員会」が、県内の応募者71人から論文や面接などで選んだ。

 広島市役所で30日にあった記者会見で、五閑さんは「被爆体験を多言語で発信し、戦争や平和を考えるきっかけにしたい」と力を込めた。永戸さんは先進7カ国首脳会議(G7サミット)開催に触れ「世界の注目が集まった。私たちの活動に関心を持ってもらえる」と強調。宇土さんは「今も原爆の惨状に苦しむ人がいることを被爆3世として伝え続けなければ」と意気込んだ。

 平和大使の活動は1998年に始まり、核兵器廃絶を求める署名を国連に届けてきた。新型コロナウイルス禍で2020~22年はジュネーブ派遣を見送っていた。(太田香)

(2023年5月31日朝刊掲載)

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