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島根原発 海底断層 追加調査を 規制委 中電に要請

 原子力規制委員会は19日、中国電力の島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)が新規制基準を満たしているかを調べる審査会合を東京都内で開いた。原発近くの海域にある断層の長さについて、規制委側は中電の示したデータが不十分と指摘し、追加調査を求めた。

 中電側は断層の有無を調べる音波探査の解析データを示しながら、原発北西にある三つの活断層を総延長約51・5キロと評価した根拠について説明。東にある鳥取沖西部断層も約37キロと判断した解析結果を示した。

 規制委側はこれに対し、より精度の高いデータを出すよう指摘。「追加調査するなど、きちんとした対応をしない限り断層の延長は判断できない」と求めた。中電側は「検討し、あらためて考えを示す」と回答した。中電が海域の音波探査をやり直すことになれば、審査の進展が遅れる可能性もある。

 断層の延長などの評価は、耐震性の評価に使う基準地震動の策定に影響するため、規制委は慎重に審査を進めている。原発の南にある宍道断層(延長約22キロ)についても規制委は2月、根拠となるデータを追加で示すよう求めている。

 中電は「(規制委から指摘があった)データの拡充のため、追加調査が必要かどうかも含めて検討したい」としている。(山本和明、山本洋子)

(2014年3月20日朝刊掲載)

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