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被爆体験の伝承者 募る 広島市、二つの養成研修で

 広島市が、被爆者の体験を後世に伝える「家族伝承者」と「被爆体験伝承者」の各養成研修の受講者を募集している。被爆者の高齢化で証言者が少なくなる中、伝承者の裾野を広げ、平和への思いをつなぐ。

 被爆者の子や孫が体験を語り継ぐ家族伝承者の養成は2022年度に始まり、2期目。被爆して存命の家族がおり、体験を聞き取ったり、講話内容を確認したりできるのが条件となる。1期生は早期に研修を終えた7人が4月に伝承者に任命され、残り44人が研修中。

 第三者の記憶を受け継ぐ被爆体験伝承者の養成は、12年度から実施している。いずれの受講者も、7月からおおむね2年間の研修を受けた後、原爆資料館(中区)などで講話する。5月1日現在、両伝承者で延べ202人が活動している。

 市は被爆者を対象にした「被爆体験証言者」も併せて募集。いずれも市ホームページなどにある応募用紙で、6月16日(必着)まで郵送やファクスなどで受け付ける。問い合わせは市平和推進課☎082(242)7831。(太田香)

(2023年6月1日朝刊掲載)

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