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ASEANの大使 ヒロシマ「伝える」 平和公園 原爆犠牲者を追悼

 東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の駐日大使たちが3日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆犠牲者を追悼した。広島アセアン協会(東広島市)が、協会設立10周年と、日本とASEANの友好協力50周年を記念して招いた。

 タイやフィリピン、シンガポールなど9カ国の大使たち約20人が訪問。原爆資料館では、市街地の壊滅を伝えるCG映像のほか、被爆者の遺品や写真を見て回った。続いて、訪問団を代表してブルネイのシャブディン・ムサ大使が原爆慰霊碑に献花した。シャブディン大使は「悲惨な破壊は二度と起きてはならない。平和へのメッセージを友人や国民に伝える」と語った。

 一行は2日に広島入りし、中区のホテルで加盟全10カ国の会議を開いたほか、協会が企画した歓迎会に出席した。3日は宮島(廿日市市)も訪れた。

 同協会の小松節子副会長は「経済や観光、文化の分野で続けてきた交流に加え、平和を望む活動でもさらにつながりを深めたい」と話した。(村上和生)

(2023年6月4日朝刊掲載)

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