×

ニュース

[広島サミットを終えて] 「核の脅威伝わった」 林外相 資料館訪問 成果語る

 林芳正外相は2日、東京都内の日本外国特派員協会で講演した。広島市で5月にあった先進7カ国首脳会議(G7サミット)の主な成果の一つに各国首脳による原爆資料館(中区)訪問を挙げ「(首脳は)核兵器が実際に使われた場合の惨状に触れ、厳かな様子だった」と述べた。

 被爆地広島でサミットを開いた政府の狙いについて「核兵器が使われた場合の現実を(各国首脳に)伝えたかった」と説明。バイデン米大統領をはじめ各国の首脳たちが原爆資料館の芳名録に核兵器廃絶への誓いなどを記したことを念頭に、林氏は「核使用の脅威が伝わったことは、彼らのメッセージが如実に示している」と強調した。

 会見では海外メディアから「首相候補の一人だが、実現するには何が必要か」と問われた。林氏は「(初当選以来)28年近くさまざまなタイプの政治家を見てきた」と振り返り、「明確に答えるのは難しいが、リーダーシップや決断力は必要だと思う」と述べた。(樋口浩二)

(2023年6月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ