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8・6式典 参列7000席に 広島市 昨年の2倍で調整

 広島市が今年の8月6日に平和記念公園(中区)で開く平和記念式典で、参列者の席を昨年の2倍の約7千席に増やす方向で調整していることが2日、分かった。新型コロナウイルスの感染症法上の扱いが季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行した点などを踏まえた対応とみられる。(野平慧一)

 市は新型コロナ禍前は1万1500席を用意していたが、感染拡大を受けて2020年と21年は880席と1割以下へ縮小。22年は感染対策を徹底した上で約3550席に増やしていた。

 複数の関係者によると、今年は例年の6割程度まで席数を戻す一方、高齢化する被爆者たちの熱中症のリスクを考慮し、座席の間隔を一定程度空ける。併せて、4年ぶりに広島国際会議場の冷房の効いたホールに2千席程度確保し、式典の映像を同時中継する方向という。

 また昨年の式典では、約1カ月前に起きた安倍晋三元首相の銃撃事件を受け、市などが警備態勢を強化。参列者の入場時に、初めて金属探知機で荷物検査をした。松井一実市長は今年4月の記者会見で、手荷物検査の必要性に関し「今年も同じような対応で万全を期したい」と話している。

 新型コロナ禍前は例年、席に座り切れない人たちを含め約5万人(市発表)が参列していた。今年は5月に先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開かれて国内外から広島への注目が高まった経緯もあり、多くの人出が見込まれている。

(2023年6月3日朝刊掲載)

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