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トルドー加首相 原爆資料館再訪 広島サミット閉幕日 「じっくり見たい」

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)で広島市を訪れたカナダのトルドー首相が、他の首脳と原爆資料館(中区)を見学した2日後に私的に再訪していたことが8日、明らかになった。

 複数の関係者によると、トルドー首相は「じっくり見て回りたい」と希望し、サミットが閉幕した5月21日午後に資料館を再び訪れたという。

 在日カナダ大使館は8日、中国新聞の取材に再訪を認めた上で「プライベートな訪問だったので、詳細は控える」とした。松野博一官房長官は、この日の記者会見で「限られた滞在時間の中での再訪は、被爆の実相への理解を深めてもらう観点からも有意義で感謝したい」と話した。

 広島サミットでは、初日の19日にG7首脳がそろって平和記念公園を訪問。原爆資料館東館で、通常は本館に展示されている佐々木禎子さんの折り鶴や被爆者の遺品を見学し、被爆者の小倉桂子さん(85)の話を聞いた。トルドー首相は21日に広島国際会議場で記者会見し、被爆地でのサミット開催に関し「戦争がもたらす壊滅的な結果を思い起こさせた」と話していた。(小林可奈、口元惇矢)

(2023年6月9日朝刊掲載)

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