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SNSの光・闇 親子で学ぶ 西区庚午小で専門家の特別授業

 子どもが交流サイト(SNS)のトラブルに巻き込まれないよう、スマートフォン利用のルール作りを考える特別授業が9日、広島市西区の庚午小であった。SNSに詳しい専門家たち3人が講師を務め、5年生148人と保護者約40人が参加した。

 菊永将浩弁護士(44)=中区=は悪口の投稿や拡散をした人に数十万円の賠償を命じた判例を挙げ、「一度書いたことは全世界に発信されて消えない」と注意を促した。SNSマナー講師の光田綾華さん(34)=西区=はトラブル時に子どもが親に相談できる関係づくりが大切だと強調。「1%のルール破りに目を向けがちだが、ルールを守れたときは褒めてあげてほしい」と保護者に助言した。

 難病にかかり闘病生活を発信している北九州市の40歳の男性は「SNSがあるから全国の仲間とつながることができる。前向きに生きる源になっている」と利点を強調した。

 県の昨年度の調査では、県内の小学生のスマホの保有率は63・8%と半数を超えている。特別授業はスマホの使い方について保護者からの相談が増えていることを踏まえ、同校とPTAが企画した。保護者の大内絵莉子さん(39)は「思春期に入る前に日頃からスマホについて意見を交わしたい」と話していた。(鈴木愛理)

(2023年6月10日朝刊掲載)

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