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「継承」テーマ 若者交流 ジュニアライターと東北出身者

 平和をテーマに取材・活動している中国新聞ジュニアライターと、東日本大震災の発生時に中高生だった被災地出身の若者が広島市中区の中国新聞ビルで「継承」をテーマに交流した。

 小学6年~高校2年のジュニアライター25人と、岩手、宮城、福島3県の出身で現在高校3年~大学2年の28人が参加。5~8人ずつ八つのグループに分かれて話し合った。被災地出身者がまず、それぞれの体験を発表。今も行方不明のままの母への思いや、自身の体験を話すことで前向きになれた心情、3年たって人々の記憶が薄れつつある危機感などについて語った。

 ジュニアライターは「震災前後で自分の意識の変化はあったか」「『頑張れ』と言われることはどう思うか」などと質問。「震災によって、それまで利益を追求していた自分に気付いた。今は人のためになることをしたいと考えるようになった」「『頑張れ』はうれしいが、『かわいそう』と思ってほしくない。僕らの話を聞いて、自分のこととして考えてほしい」といった返事があった。

 ジュニアライターへは、平和教育への感想や被爆体験継承への思いについての質問が出た。「被爆者が高齢化しているからこそ自分が思いを伝えていきたい」などと回答した。

 福島県富岡町出身で津波で父を亡くした遠藤奈央子さん(19)。今春、大学1年になる。「継承の工夫として絵本を使っていると聞いた。参考にしたい」と話していた。(二井理江)

(2014年3月24日朝刊掲載)

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