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ゲノム解析に透明性を 被爆二世協、放影研に申し入れ

 被爆者の子どもたちでつくる「全国被爆二世団体連絡協議会」(二世協)は14日、被爆2世のゲノム(全遺伝情報)解析への準備を進める放射線影響研究所(放影研、広島市南区)に対し、透明性などを確保するよう文書で申し入れた。

 申し入れ書は8項目。被爆2世の人権を守る配慮や個人情報流出などへの対策▽倫理面での対応を十分に取り、結果が信頼されるよう第三者機関の設置▽提供試料は遺伝的影響の科学的解明の調査研究に限って使用―などを挙げた。

 この日、二世協の崎山昇会長と平野克博事務局長たちが放影研を訪ね、丹羽太貫(おおつら)理事長たちに非公開で申し入れた。終了後、市役所で記者会見した崎山会長は「当事者の声を受け止めて、対応してほしい」と求めた。

 ゲノム解析に向け、放影研は被爆者や2世でつくる外部諮問委員会を設け、2022年に助言を受けた。現段階で着手時期は未定という。(小林可奈)

(2023年6月15日朝刊掲載)

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