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被爆死820人 遺族待つ 名簿 広島市が全国発送

■記者 東海右佐衛門直柄

   広島市は10日、平和記念公園(中区)の原爆供養塔に安置されている原爆死没者の遺骨のうち、名前が分かりながら引き取り手が見つからない820人分の名簿を全国の自治体など2019カ所に発送した。17日から10月末まで庁舎などに掲示してもらい、遺族からの連絡を待つ。

 名簿は縦1メートル、横70センチの用紙1枚で、五十音順。遺族の高齢化に配慮して今年から文字を一回り大きくした。住所、年齢、学校名など手掛かりも記している。都道府県、政令指定市、県内市町のほか、各地の被爆者団体にも送った。

 市は1968年から毎年夏に名簿を公開している。かつては身元の判明が100人を超えた年もあったが、2004年以降の5年では9人にとどまっている。

(2009年7月11日朝刊掲載)

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