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被爆前後の広島 営み伝える 西区 泉美術館で特別展開幕

 貴重な写真やはがき、新聞記事などから被爆地広島の歴史をたどる特別展「広島の記憶」(中国新聞社など主催)が17日、広島市西区の泉美術館で始まった。約320点の展示資料が、原爆で壊滅する前後の街の姿や人々の営みを伝えている。8月27日まで。

 多くの人が行き交う元安橋の絵はがき、校舎を背景に笑顔を見せる幟町小児童の集合写真など、被爆前の資料からは活力ある暮らしぶりがにじむ。被爆後の惨状を収めた写真の数々も展示。原爆投下当日に元中国新聞社カメラマンの故松重美人さんが撮影した御幸橋の写真を掲載した米写真誌「ライフ」(1952年)の現物など、原爆報道の変遷をひもとく資料も並ぶ。

 西区から訪れた河井健一さん(74)は「人々の日常を一瞬にして奪った原爆のむごさを感じた」と見入っていた。月曜休館(7月17日は開館)。(野平慧一)

(2023年6月18日朝刊掲載)

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