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「国境超え通じる平和」体感 大使へのメッセージ作成へ研修 広島の中学生 旅行者に核問う

 広島市内の中学生が、8月6日に各国の駐日大使に平和メッセージを伝える市の「伝える HIROSHIMA プロジェクト」の研修が25日、平和記念公園(中区)であった。研修は3日に始まり、3回目となるこの日、参加者は海外からの旅行者たちに英語で平和や核兵器について質問。国を超えて通じ合う思いを学んだ。(小林可奈)

 プロジェクトには36人が参加。文案を練ることをテーマにこの日は9班に分かれ、原爆資料館で外国語指導助手(ALT)と一緒に質問や会話を練習した。その後約1時間半、フランスやオーストラリアなどから平和記念公園を訪れた旅行者たちに「核兵器は必要だと思うか」「平和について学んだか」「あなたにとっての幸せは」などと尋ねた。

 修道中3年上原田逢宗(ほうむ)さん(14)=南区=は「人によって幸せの形は違っていたが、どの国の人も核兵器は要らないことや、世界平和の実現を願っていた」。瀬野川東中3年白石莉瑚さん(14)=安芸区=は「平和学習は各国でもしていて、平和や核兵器への思いをそれぞれ持っていた」と感想を述べた。

 最後となる4回目の研修は7月22日、外国人留学生たちとの交流を通じてコミュニケーション力を磨く。原爆の日に向け参加者はそれぞれメッセージを完成させ、駐日大使たちに直接伝える。同プロジェクトは2015年度に始まり、本年度で9回目。

(2023年6月26日朝刊掲載)

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