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サダコへの共感 ハワイから 小中高生でつくるミュージカルグループ 芸術監督が来日 広島公演へ意気込み

 米ハワイ州の小中高生でつくるミュージカルグループ「オハナアーツ」の芸術監督、ジェニー・タイラさんが来日した。今秋に広島市中区のJMSアステールプラザで、「原爆の子の像」のモデル・佐々木禎子さんの生涯を描くミュージカルを上演。「ハワイの子どもたちの思いを広島の観客に届けたい」と意気込みを語った。

 タイトルは「PEACE ON YOUR WINGS 平和は翼に乗って」。2015年から全米各地で公演を重ねているオリジナルミュージカルで、広島公演には25人が出演する。「みんな、初めて訪れる日本をとても楽しみにしている」とタイラさん。

 ハワイ州では小学4年になると、授業で禎子さんについて学ぶという。広島公演のメンバーは大半が日系人で、タイラさん自身も母方の祖先が広島県の出身だ。「出演者たちはサダコへの強い共感を抱いている」と話す。

 タイラさんは作曲と演出を担当するほか、脚本の共同執筆にも参加。英語で出版されている禎子さんの本を何冊も読み、遺族の手記も参照して脚本を練った。

 終盤のシーンには、広島の児童・生徒が合唱で参加することも決まった。タイラさんは「共演のことを伝えると、ハワイのメンバーは喜び、涙ぐんでいた。エモーショナルな舞台になるだろう」と期待していた。

 公演は9月2日午後1時と6時半、3日午後2時。チケットは3千円で、同プラザやチケットぴあで販売中。実行委員会☎090(4690)7059。 (西村文)

(2023年6月24日朝刊掲載)

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