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発電機設備が故障 島根原発 中電1ヵ月公表せず

 中国電力は27日、福島第1原発事故を受け、島根原子力発電所(松江市鹿島町)で外部電源の喪失に備え、設置したガスタービン発電機の付属設備が、少なくとも約1カ月前から故障していたことを明らかにした。不具合の原因を調査していたが、この日、内部の変圧器が断線し、50センチ四方の焦げ跡があるのを確認した。

 事故の際、原子炉冷却用の電源を供給するための発電機を起動する設備(高さ4メートル、幅2・4メートル、奥行き14メートル)。内部にある変圧器の電線3本がちぎれ、周囲が焦げていたのを社員が見つけた。2月26日、約1カ月ぶりに試運転しようした際に稼働しなかった。

 電源喪失が過酷事故(シビアアクシデント)を招いた福島の事故を踏まえ、2011年12月に設置していた。中電は「ガスタービン発電機を動かすのには他の手段もある」として故障を公表していなかった。(樋口浩二、松島岳人)

(2014年3月28日朝刊掲載)

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