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平和祈念館 入館500万人 広島市中区

 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)の入館者が27日、累計500万人に到達した。新型コロナウイルス禍でペースが落ち、開館から20年11カ月かかった。

 500万人目は、神奈川県平塚市から旅行で訪れた会社員金野怜(さとし)さん(40)。妻の由美子さん(42)と共に、久保雅之館長から被爆体験記や図録を受け取った後、館内を見学した。怜さんは「資料を残すのは、原爆を伝えていく上で大切だと思った」と話した。

 平和記念公園内にある祈念館は2002年8月に開館。原爆死没者2万6462人の遺影や名前(名前のみを含む)、体験記14万8867点を公開している。累計入館者300万人から400万人までは2年7カ月で達成したが、今回は4年9カ月を要した。入館者は18年度に最多の43万3912人を数えた後に新型コロナで落ち込み、回復途上の22年度は18万8170人だった。

 久保館長は「ようやく念願の500万人を達成し、うれしい。一人でも多くこの施設を体験してもらいたい」と語った。(太田香)

(2023年6月28日朝刊掲載)

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