×

ニュース

岸田外相「宏池会の考え方しっかり示す」 集団的自衛権で強調

 岸田文雄外相は28日、日本記者クラブでの会見で、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認問題に関し「宏池会(岸田派)の考え方をしっかり示したい」と述べ、自民党内で本格化する議論の中で、自らが会長を務める派閥の存在感を高める考えを強調した。

 「軽武装、経済優先」を旗印としてきた岸田派は4月7日、集団的自衛権に関する独自の勉強会を開く。岸田氏は「宏池会が考え方を示すことで、党内にバランスの取れた考え方が存在するという安心感を国民に与える」と指摘。丁寧な議論が必要との認識をあらためて示した。

 集団的自衛権に関する見解は「外相という立場であり、触れられない」とした上で、「日本を取り巻く厳しい安全保障環境の中、国民の生命財産、国家の自由と独立を守るため何が必要か、現実的、具体的な議論が必要だ」と述べた。

 また、従軍慰安婦問題をめぐっては「韓国の皆さんには今日までの日本の取り組みに思いを巡らせていただき、何をすべきか率直に意見交換させてほしい」と話し、日韓間で意思疎通を図る必要性を訴えた。(城戸収)

(2014年3月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ