戦火続くウクライナへ思い込め 平和願う庭園増設 向原の「ひとは工房」
23年7月5日
安芸高田市向原町長田の障害者作業所「ひとは工房」は、昨年6月に開いたブルーベリー農園そばに洋風庭園を増設した。ロシアによる侵攻で戦火の続くウクライナ国旗の黄と水色を配し、ハーブとヒマワリの彩りで平和を表現した。ブルーベリーが摘み取れる一般開放が始まり、散策とセットでアピールしている。
新たな庭園は約300平方メートル。利用者8人と職員4人がウクライナの景観をイメージし、1年かけて整えた。草抜きに始まり、小さな石や砕いた瓦を敷き詰めて遊歩道や庭園を造形。廃材の木箱や缶で育てたラベンダーやヒマワリを並べ、木箱や缶の一部を国旗の色に塗った。観覧車に見立てたオブジェのほか、「平和につながって」とのメッセージを込めた扉も据えた。
工房を運営する社会福祉法人ひとは福祉会の前理事長(故人)に昨年3月届いた手紙がきっかけ。旧友で障害のある男性に工房で育てたイチゴを贈った際の礼状だった。美味のイチゴにウクライナの現状を重ねた内容。平和を願った前理事長や男性の思いを形にしようと整備を始めた。
「みんなの思いが詰まった庭園」。職員の丸岡洋二さん(56)が完成を喜ぶと、利用者の井上隆裕さん(27)は「平和は大切。いっぱい来てほしい」と応じた。
工房は昨年6月、手作りの庭園(約千平方メートル)とブルーベリー農園(約1600平方メートル)を10年越しで完成させ、一般開放した。庭園観賞は無料。ブルーベリーの摘み取りは1パック300円で、日曜と月曜を除く午前10時半~午後3時半。9月初旬まで楽しめるという。(胡子洋)
(2023年7月5日朝刊掲載)
新たな庭園は約300平方メートル。利用者8人と職員4人がウクライナの景観をイメージし、1年かけて整えた。草抜きに始まり、小さな石や砕いた瓦を敷き詰めて遊歩道や庭園を造形。廃材の木箱や缶で育てたラベンダーやヒマワリを並べ、木箱や缶の一部を国旗の色に塗った。観覧車に見立てたオブジェのほか、「平和につながって」とのメッセージを込めた扉も据えた。
工房を運営する社会福祉法人ひとは福祉会の前理事長(故人)に昨年3月届いた手紙がきっかけ。旧友で障害のある男性に工房で育てたイチゴを贈った際の礼状だった。美味のイチゴにウクライナの現状を重ねた内容。平和を願った前理事長や男性の思いを形にしようと整備を始めた。
「みんなの思いが詰まった庭園」。職員の丸岡洋二さん(56)が完成を喜ぶと、利用者の井上隆裕さん(27)は「平和は大切。いっぱい来てほしい」と応じた。
工房は昨年6月、手作りの庭園(約千平方メートル)とブルーベリー農園(約1600平方メートル)を10年越しで完成させ、一般開放した。庭園観賞は無料。ブルーベリーの摘み取りは1パック300円で、日曜と月曜を除く午前10時半~午後3時半。9月初旬まで楽しめるという。(胡子洋)
(2023年7月5日朝刊掲載)