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原爆碑 世代つなぐ思い 市立中央図書館で企画展 全国調査の広島大生講演も

 原爆関連の石碑などに焦点を当てた企画展「いしぶみは語る」が、広島市中区の市立中央図書館で開かれている。写真や書籍など約200点を集め、犠牲者の慰霊や碑文に込められた平和への思いを紹介している。

 中区の平和記念公園内の慰霊碑や現在では珍しい木製の木碑など、同市を中心に点在する碑関連の資料が並ぶ。被爆の約2カ月後、戸坂村(現東区)に建てられた供養塔は、避難者ら約600人が亡くなった歴史を伝える。

 広島大が一昨年から実施した全国の分布状況に関する調査結果もパネルで展示。北海道から沖縄県までの36都道府県で計532基を確認したという。23日には調査に携わった学生による講演がある。

 西区の旅行代理業、多賀俊介さん(73)は「いしぶみは被爆者の実体験を後世につなぐもの。若い世代には、刻まれた願いにも思いを巡らせてほしい」と話した。

 企画展は9月24日まで。無料。(岩崎新)

(2023年7月6日朝刊掲載)

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