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核軍縮や処理水議論 原水禁世界大会 30日から広島など

 原水禁国民会議は7日、福島、広島、長崎の3市で今夏に開く原水爆禁止世界大会の概要を発表した。先進7カ国首脳会議(G7サミット)で出された核軍縮文書「広島ビジョン」や、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出計画などについて意見を交わす。

 幕開けとなる福島大会(30日)では、処理水放出に反対を唱える。NPO法人・原子力資料情報室のメンバーが基調講演し、問題点を説明。署名活動も近く始め、政府や東電に提出する予定という。

 広島大会(8月4~6日)と長崎大会(7~9日)では、核廃絶を主要テーマにしたシンポジウムや分科会、平和行進などを催す。核抑止論を堅持した広島ビジョンを踏まえ、核兵器禁止条約の重要性などを議論する。高校生たちを交え、被爆体験の継承も考える。

 東京都内で記者会見した藤本泰成共同議長は「核抑止力を認める形でサミットが終わり、被爆者の思いをまったく受け止めていない」と指摘。「被爆の実相を世界に広め、核廃絶につなげる道筋を探っていきたい」と話した。(山本庸平)

(2023年7月8日朝刊掲載)

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