戸山地区の歩み 刻む一冊 安佐南のグループが「むらのはなし」 昭和期の営み 聞き取る
23年7月8日
広島市安佐南区沼田町の戸山地区の昭和期の暮らしや歴史を記録した本「むらのはなし」を、住民グループ「戸山民俗資料保存会」がまとめた。住民への聞き取りから地域の歩みを刻んだ一冊。メンバーは「次世代に伝えたい」と願っている。
高度経済成長期以前の暮らしに関する章では、住民の昔語りの形で「マツタケがたくさん取れ、家族でかごいっぱいに収穫。なば(マツタケ)買いのおじさんがてんびんで量って買って帰った」「自宅での結婚式は3日間もの大イベントだった」といった話を200以上収録する。
ほかにも1073年に誕生し、900年後に廃村になった丹原集落の営み、太平洋戦争下の生活やシベリア抑留者の体験談、死者を出した1951年のルース台風の被災証言なども盛り込んでいる。
保存会は公民館との共催で2011年から昔話の聞き取りをしてきた。戸山民俗資料館の元館長中川博さん(21年に72歳で死去)がその都度まとめた約30の小冊子を基に、A4判、315ページの一冊に編集した。
栗田文治会長(72)は「懐かしさとともに新発見もある。郷土への理解や愛情を深める一助となれば」と話す。区内の公民館や市立中央図書館(中区)などで読める。問い合わせは栗田会長☎070(5672)1763。(新本恭子)
(2023年7月8日朝刊掲載)
高度経済成長期以前の暮らしに関する章では、住民の昔語りの形で「マツタケがたくさん取れ、家族でかごいっぱいに収穫。なば(マツタケ)買いのおじさんがてんびんで量って買って帰った」「自宅での結婚式は3日間もの大イベントだった」といった話を200以上収録する。
ほかにも1073年に誕生し、900年後に廃村になった丹原集落の営み、太平洋戦争下の生活やシベリア抑留者の体験談、死者を出した1951年のルース台風の被災証言なども盛り込んでいる。
保存会は公民館との共催で2011年から昔話の聞き取りをしてきた。戸山民俗資料館の元館長中川博さん(21年に72歳で死去)がその都度まとめた約30の小冊子を基に、A4判、315ページの一冊に編集した。
栗田文治会長(72)は「懐かしさとともに新発見もある。郷土への理解や愛情を深める一助となれば」と話す。区内の公民館や市立中央図書館(中区)などで読める。問い合わせは栗田会長☎070(5672)1763。(新本恭子)
(2023年7月8日朝刊掲載)