平和な世界の実現「使命であり責任」 県立広島商高で慰霊祭
23年7月17日
広島市中区の県立広島商業高で16日、前身の広島商業学校の原爆犠牲者を追悼する慰霊祭があった。遺族や在校生たち約40人が参列。建物疎開の作業に動員されるなどして被爆死した生徒や教職員計137人を悼んだ。
参列者は敷地内にある慰霊碑に花を手向け、黙とうをささげた。生徒会長の3年青木悠翔(はると)さん(17)は「戦争の知識や関心がない若者が増えている。平和な世界を実現することが、広島で生まれ育った私たちの使命であり、責任だ」と誓いの言葉を述べた。
広島商業学校の生徒や職員は、土橋地区付近や雑魚場町(いずれも現中区)などで被爆した。同窓会の坪内昭吉会長(61)は「先輩の命と引き換えにもたらされたかけがえのない平和の礎を後世に継承し、世界の恒久平和を目指す努力を続ける」とあいさつした。
参列した伊藤和夫さん(83)=中区=は、当時1年生だった兄の武夫さんを亡くした。原爆投下の3日後、現在の安佐南区の自宅に連れ帰られたが、25日後に亡くなったという。「頭が良く、生きていればいろいろな可能性があったはずだ。この学校を卒業させてあげたかった」と話した。(長久豪佑)
(2023年7月17日朝刊掲載)
参列者は敷地内にある慰霊碑に花を手向け、黙とうをささげた。生徒会長の3年青木悠翔(はると)さん(17)は「戦争の知識や関心がない若者が増えている。平和な世界を実現することが、広島で生まれ育った私たちの使命であり、責任だ」と誓いの言葉を述べた。
広島商業学校の生徒や職員は、土橋地区付近や雑魚場町(いずれも現中区)などで被爆した。同窓会の坪内昭吉会長(61)は「先輩の命と引き換えにもたらされたかけがえのない平和の礎を後世に継承し、世界の恒久平和を目指す努力を続ける」とあいさつした。
参列した伊藤和夫さん(83)=中区=は、当時1年生だった兄の武夫さんを亡くした。原爆投下の3日後、現在の安佐南区の自宅に連れ帰られたが、25日後に亡くなったという。「頭が良く、生きていればいろいろな可能性があったはずだ。この学校を卒業させてあげたかった」と話した。(長久豪佑)
(2023年7月17日朝刊掲載)