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「核廃絶 魂の叫び伝える」 広島女学院・修道・舟入・盈進高生 NPT準備委へ抱負

 オーストリア・ウィーンで31日に始まる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第1回準備委員会に合わせ、県内の高校生8人が現地入りし、各国の若者たちと交流する。平和首長会議による4年ぶりの派遣。15日、会長を務める広島市の松井一実市長と中区の広島国際会議場で会い、「核廃絶へ被爆者の魂の叫びを伝えたい」と抱負を語った。(宮野史康)

 広島女学院、修道、舟入(以上中区)と盈進(福山市)の生徒各2人が29日~8月5日の日程で渡欧。1日、準備委会場で各国の若者とフォーラムに参加し、被爆体験の聞き取りや平和記念公園(中区)の案内などの取り組みを紹介する。

 15日は松井市長の激励を受けた後、それぞれ意気込みを伝えた。修道高3年の佐々木絆力(ほだか)さん(18)は「考えの違いを明らかにし、共に核廃絶の道を探る」と強調。盈進高2年の池田和音さん(16)は「被爆者の思いを胸に刻み、世界の仲間と連帯する」と話した。

 8人は核兵器禁止条約への参加を各国政府に求める署名活動もしており、代表して広島女学院高2年の吉崎彩さん(16)が1万8991筆の署名簿を松井市長に託した。ウィーン訪問時に目録を国連幹部に届ける。

 平和首長会議は2014年からNPTの会議に高校生を派遣しており、今回は19年の準備委以来6回目。新型コロナウイルス禍で開催が2年遅れた22年の再検討会議は見送っていた。

(2023年7月16日朝刊掲載)

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