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区域外「黒い雨」相談会 広島県・市 来月から巡回

 原爆投下後に降った「黒い雨」の被害について、広島県と広島市は5月、国の援護対象区域外で雨に遭った人向けの本年度巡回相談会を始める。来年2月までに市内と安芸太田町で計13回開催。医師や保健師が被害者の健康の悩みを聞く。

 対象は広島市と周辺2市5町で黒い雨を浴びたり飲んだりした住民たち。安佐北、安佐南、安芸、佐伯の4区で計12回、安芸太田町で1回開く。いずれも開催日の2、3週間前までに予約が必要。

 相談会は「放射線被曝(ひばく)への不安軽減」を目的にした国の委託事業で昨年10月始まった。初年度は11回で延べ268人が利用。広島市が10月に市役所本庁舎3階に開いた常設の相談窓口には34人が訪れたという。

 県や広島市は、被爆者健康手帳の取得につながる援護対象区域を現在の約6倍に広げるよう国に求めている。相談を受けた被害者の健康状況などデータを整理し、要望に生かす方針だ。

 市原爆被害対策部調査課は「一人でも多く、被害者の声を国へ届けたい」と利用を呼び掛けている。市の予約専用電話082(504)2613=平日午前9時~午後5時。(田中美千子)

実施場所  会場            実施日    予約締め切り日
安佐南区  区総合福祉センター      6月12日  5月29日
      区総合福祉センター     11月13日 10月30日
      安公民館           9月 4日  8月21日
安佐北区  区総合福祉センター      5月22日  5月 8日
      区総合福祉センター     10月23日 10月 9日
      安佐公民館          8月21日  8月 7日
      安佐公民館          1月29日  1月15日
安芸区   区総合福祉センター      1月15日 12月25日
佐伯区   区役所別館          6月19日  6月 5日
      区役所別館         12月11日 11月27日
      湯来南公民館         9月18日  9月 4日
      湯来福祉会館         2月12日  1月29日
安芸太田町 川・森・文化・交流センター  7月24日  7月10日

(2014年4月4日朝刊掲載)

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