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不戦誓う力を結集 8・6に中高生原爆展 「禎子さんの無念訴え」

■記者 田中美千子

 広島市の中高生でつくる「ピースクラブ」が8月6日、平和記念公園(中区)で独自の原爆展を開く。生徒たちは11日、原爆資料館(同)で初の学習会に参加。真剣な表情で被爆の実態を学び、「戦争の恐ろしさを伝えたい」と決意していた。

 中1から高2の男女計10人が参加。展示のメーンは2歳で被爆し、10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんに決めた。この日は、禎子さんの生い立ちや折り鶴に込めた願いを学習。同館のピースボランティア3人の案内で館内を巡り、禎子さんをモデルにした公園内の原爆の子の像も訪れた。

 平和の担い手を育てようと、同館がクラブのメンバーを集めた。フィリピン出身の二葉中2年栗原プリンセスさん(15)は「多くの犠牲を出した原爆の怖さを知った」と強調。比治山女子中2年松本有加さん(13)も「展示会で、禎子さんの無念さや核兵器廃絶を訴えたい」と話していた。

 クラブはさらに2回の学習会を開き資料などを用意。8月6日は原爆資料館近くで展示をする。

(2009年7月12日朝刊掲載)

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