各国の核軍縮 毎年評価 「ひろしまラウンドテーブル」議長声明
23年7月20日
核軍縮の方策などを話し合う有識者会議「ひろしまラウンドテーブル」は19日、広島市中区で2日間の討議を終え、議長声明をまとめた。2024年の次回会議から主要国政府の核軍縮に向けた取り組みを評価する文書「ひろしまウオッチ」を毎年作成する方針を決めた。
ひろしまウオッチは、核兵器保有国を含む主要国が過去1年間、核軍縮に関連する約束をどれだけ果たしたかを示す。先進7カ国首脳会議(G7サミット)や核拡散防止条約(NPT)再検討会議などでの約束の履行状況を追う。
声明は、5月のG7サミットで合意した「広島ビジョン」を「核兵器のない世界を実現すると約束した初のG7首脳文書」と評価。一方で核抑止力に頼らない安全保障を提供する視点が欠けているとも指摘した。
中区で記者会見した千葉大特任教授の藤原帰一議長は、ロシアによるウクライナ侵攻や北朝鮮の兵器開発に触れ、核軍縮や先制不使用の重要性を強調した。ひろしまウオッチの狙いについては「各国が約束した事がどのように進展したのかを調べて、さらに変化を促したい」と述べた。
ラウンドテーブルは広島県と県が主導する官民組織「へいわ創造機構ひろしま」(HOPe)が主催。日本、米国、中国、韓国、オーストラリア、ロシアの専門家たち22人が参加した。(平田智士)
(2023年7月20日朝刊掲載)
ひろしまウオッチは、核兵器保有国を含む主要国が過去1年間、核軍縮に関連する約束をどれだけ果たしたかを示す。先進7カ国首脳会議(G7サミット)や核拡散防止条約(NPT)再検討会議などでの約束の履行状況を追う。
声明は、5月のG7サミットで合意した「広島ビジョン」を「核兵器のない世界を実現すると約束した初のG7首脳文書」と評価。一方で核抑止力に頼らない安全保障を提供する視点が欠けているとも指摘した。
中区で記者会見した千葉大特任教授の藤原帰一議長は、ロシアによるウクライナ侵攻や北朝鮮の兵器開発に触れ、核軍縮や先制不使用の重要性を強調した。ひろしまウオッチの狙いについては「各国が約束した事がどのように進展したのかを調べて、さらに変化を促したい」と述べた。
ラウンドテーブルは広島県と県が主導する官民組織「へいわ創造機構ひろしま」(HOPe)が主催。日本、米国、中国、韓国、オーストラリア、ロシアの専門家たち22人が参加した。(平田智士)
(2023年7月20日朝刊掲載)