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木工技と平和の願いアピール 廿日市の企業 けん玉の箱に折り鶴再生紙

 広島県廿日市市のけん玉メーカーのイワタ木工は、海外の愛好家などに人気が高いけん玉ブランドの新作を納める包装箱に、広島市中区の平和記念公園に寄せられた折り鶴の再生紙を使う。市内での催しやインターネットで販売し、廿日市の木工技術と平和への願いをアピールする。

 包装資材販売のエフピコイシダ(広島市西区)と共同企画した。箱は縦約20センチ、横約8センチ、高さ約7センチ。オフホワイトの表面に折り鶴の紙片をちりばめる。けん玉ブランド「夢元(むげん)無双」の新作の包装に使う。

 新作は希望小売価格1万3100円(税抜き)で販売し、売り上げの一部を原爆ドーム保存事業基金に寄付する。折り鶴の再生紙と寄付についての説明を日本語と英語で包装箱に付けた。6日の「はつかいち桜まつり」で限定発売し、近くネット予約を受け付ける。

 けん玉はストリートファッションやスポーツとして欧米の若者に人気が高く、イワタ木工のネット販売の6割を海外が占める。生産する岩田知真(かずま)さん(31)は「けん玉発祥の地とされる廿日市の職人技と、折り鶴に込められた被爆地の思いを国内外の愛好家に感じてほしい」と話す。(桑原正敏)

(2014年4月4日朝刊掲載)

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