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湯村温泉の湯 被爆者和ます 広島2施設に寄贈

 広島原爆の日の8月6日を前に、兵庫県新温泉町と同町の湯村温泉観光協会は26日、広島市の原爆養護ホーム倉掛のぞみ園(安佐北区)と神田山やすらぎ園(東区)に温泉の湯計約6トンを届けた。通算30回目のプレゼントで、入所者は足湯や風呂を楽しんだ。

 倉掛のぞみ園には、温泉運搬車2台で約6時間かけて運び、午前11時半ごろ到着。約3トンの湯を浴槽に移した後、同観光協会の西村一彦副会長が「神経症や冷え性に効能がある。ゆっくり漬かってください」とあいさつした。

 入所者はまず、西村副会長たちと会話しながら容器に入れた足湯を満喫した。丸山みつ子さん(96)は「体全体が温まった。毎年楽しみにしています」と笑顔を見せた。

 同温泉は胎内被爆者を主人公にしたテレビドラマ「夢千代日記」の舞台で、1992年から広島市と交流を続ける。新型コロナウイルス禍の2020、21年を除く温泉のプレゼントは30回目となり、両園を運営する広島原爆被爆者援護事業団が感謝状を贈った。(加納優)

(2023年7月27日朝刊掲載)

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