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そうだ、 広島県を旅しよう 夏休みはどこへ? G7サミットが追い風に

予約急伸 ホテルは要人滞在実績PR

 夏休みの旅行先として、広島県の人気が高まっている。5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)が追い風になったとみられる。旅行の予約の伸び率が都道府県別で2位になった旅行会社もある。ホテルはG7参加国の要人を受け入れた実績をアピールしたり、サミットに関連したサービスを商品化したりして需要を取り込もうとしている。(小川満久)

 リーガロイヤルホテル広島(広島市中区)は、7月下旬から8月末までの客室稼働率が昨夏より17・5ポイント上がった。新型コロナウイルス禍前の2019年夏の水準にほぼ戻り、インバウンド(訪日客)に限れば1割強増えている。

 ホームページでは、サミット開幕前日に岸田文雄首相と米バイデン大統領、イタリアのメローニ首相の首脳会談が開かれた実績などを写真と一緒に紹介している。平和記念公園(中区)に歩いて行ける立地をアピールし、担当者は「ゆかりの地を訪れる宿泊客たちを真心でもてなしたい」と意気込む。

 旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)によると、夏休み中の都道府県別の予約数で、広島県は8位と昨年より二つ順位を上げた。昨夏からの伸び率は234%と、東京ディズニーランドがある千葉県(386%)に次いで2位だった。「サミット開催で注目を集めたことや、首脳も訪れた厳島神社の大鳥居の大規模修復が昨年末で終わったことも要因ではないか」とみる。

 サミット関連のサービスや商品を用意するホテルもある。主会場となったグランドプリンスホテル広島(南区)は夏休み中、参加国の伝統的なデザートを親子で作る体験プランを用意する。小学生と保護者の2人のランチビュッフェ付きで7500円。「館内のゆかりの場所で記念撮影もできる。サミットを振り返り、楽しい夏の思い出をつくってほしい」と勧める。

 ヒルトン広島(中区)は、宿泊したバイデン大統領のために特別に用意したチョコチップアイス(500円)とオイスターサブレ(1150円)を商品化し、1階ラウンジで売っている。バイデン氏が泊まったスイートルームもアピールする。

(2023年7月28日朝刊掲載)

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