×

ニュース

中学生に伝える戦争 段原中で慰霊祭

 広島市南区の段原中で30日、原爆死没者慰霊祭があった。元動員学徒や在校生たち約40人が、同校の前身である第一国民学校の犠牲者50人を追悼した。

 78年前、第一国民学校の学徒49人と教員1人が昭和町(現中区)一帯の建物疎開の作業現場で被爆し、亡くなった。参列者は黙とうした後、犠牲者の名前が刻まれた校内の慰霊碑に花や折り鶴をささげた。当時12歳で作業中に被爆した佐々木妙子さん(90)=海田町=は「同級生や先生を亡くし、戦争は嫌なことばかりだった。若い人にも伝わってほしい」と涙ぐんだ。

 慰霊祭は今年で34回目。現在は住民たちでつくる段原中学校区ふれあい活動推進協議会などが主催している。同中3年平山花梨さん(14)は「慰霊祭で知った原爆の話を家族や多くの人に広めていきたい」と話した。(服部良祐)

(2023年7月31日朝刊掲載)

年別アーカイブ