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被爆者避難路たどろう 4・5日 邑南から広島まで

 78年前に広島市で被爆した人たちが邑南町に避難した道のりを逆にたどるイベント「歩こう広島まで」が4、5日にある。町公民館連絡協議会が主催し、今年で33回目。町内外の17人が約13時間かけて約40キロを歩く。

 17人は10~70代。熱中症防止のため、4日は邑南町からバスで広島県北広島町まで移動し、商業施設サンクスを出発点にする。広島市中区の平和記念公園を目指して午後6時に出発。5日朝に到着する予定で、千羽鶴を原爆の子の像にささげる。

 17人は7月下旬、出羽公民館などであった事前の平和学習会に参加。市木小(邑南町)教頭の寺井弦さん(61)の講演を聴いた。寺井さんは義母の孫娘宛ての手紙を紹介。爆心地から約1・5キロの家で被爆した当時の様子や、姉を1週間捜し歩いたことなど、つづられている体験を読み上げた。

 寺井さんは「学んだことや見聞きしたことを一人一人が周囲に伝えていってほしい」と呼びかけた。瑞穂中1年浜野有生さん(13)は「被爆した人の思いを想像しながら歩きたい」と話していた。(鈴木大介)

(2023年8月2日朝刊掲載)

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