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[NPT準備委] 核廃絶の願い 若者へ 平和首長会議 広島の高校生ら

 核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第1回準備委員会に合わせオーストリア・ウィーンを訪れている広島県内の高校生8人が1日、準備委会場のウィーン国際センターで平和首長会議(会長・松井一実広島市長)のフォーラムに参加した。被爆者から受け継いだ核兵器廃絶への願いを各国の若者に発信した。(ウィーン発 宮野史康)

 盈進高(福山市)の2人は被爆者の体験を聞き取り、英訳する活動を紹介。前広島県被団協理事長の坪井直さん(2021年に96歳で死去)からは「ネバーギブアップ」と核兵器廃絶に向けた思いを聞いたといい、1年の松葉悠乃さん(15)は「惨劇を繰り返さないために被爆者の声を世界に発信する」と誓った。

 修道高(広島市中区)の2人は被爆地で核兵器被害を学ぶ重要性を強調。2年の江盛泰生さん(16)は「広島で皆さんを案内したい」と伝えた。広島女学院高と舟入高(いずれも中区)の生徒も活動を発表した。

 この日は広島、長崎両県も持続可能性の観点から核兵器廃絶を議論する催しをセンターで開いた。広島県の湯崎英彦知事は「安全保障を持続可能な社会、経済、環境の観点から捉え直したい」と述べた。

(2023年8月2日朝刊掲載)

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