禎子さん紙芝居 英語同時上演へ 6日、府中町の中高生ら 「外国人に伝える」
23年8月3日
府中町の中高生たちが原爆の日に平和記念公園(広島市中区)内の原爆の子の像そばで披露してきた紙芝居で、今年は英語に特化した上演スペースを初めて設ける。先進7カ国首脳会議(G7サミット)の広島開催などを受け、外国人が増えると見込み、英語と日本語で演じる場所を分ける。メンバーは「戦争の悲惨さを広く訴えたい」と意気込んでいる。(二井理江)
取り組むのは安芸府中高と府中中、府中緑ケ丘中、府中北小の児童生徒計32人。像のモデルとなった佐々木禎子さんが主人公の紙芝居「原爆の子 さだ子の願い」(南々社)を使い、2歳で被爆して12歳の若さで白血病により亡くなった生涯と、像の建立までの経緯をたどる。
像の北側2カ所にスペースを設け、6日午前8時半~午後0時半にそれぞれ英語と日本語で上演。紙芝居と生徒たちの休憩時間を含めて1回当たり20~30分で回す予定でいる。
像そばでの紙芝居は2000年に被爆2世で紙芝居活動家の中村由利江さん(72)=府中町=が始めた。平和への思いを受け継ごうと11年に府中緑ケ丘中の生徒が参加。その後、町内の学校に広がった。紙芝居は1セットしかなく、これまでは1カ所で日本語か英語で上演してきたが、今春復刻版が出版され、複数のグループが同時に披露することが可能になった。
7月末に府中緑ケ丘中で合同練習があり、生徒たちはセミの鳴き声に負けないように声を張り上げていた。安芸府中高3年新川嘉楽(かえら)さん(17)は「サミットの影響で海外から来る人も増えるはず。原爆で禎子さんのような犠牲者が多く出たことを伝えたい」と話している。
(2023年8月3日朝刊掲載)
取り組むのは安芸府中高と府中中、府中緑ケ丘中、府中北小の児童生徒計32人。像のモデルとなった佐々木禎子さんが主人公の紙芝居「原爆の子 さだ子の願い」(南々社)を使い、2歳で被爆して12歳の若さで白血病により亡くなった生涯と、像の建立までの経緯をたどる。
像の北側2カ所にスペースを設け、6日午前8時半~午後0時半にそれぞれ英語と日本語で上演。紙芝居と生徒たちの休憩時間を含めて1回当たり20~30分で回す予定でいる。
像そばでの紙芝居は2000年に被爆2世で紙芝居活動家の中村由利江さん(72)=府中町=が始めた。平和への思いを受け継ごうと11年に府中緑ケ丘中の生徒が参加。その後、町内の学校に広がった。紙芝居は1セットしかなく、これまでは1カ所で日本語か英語で上演してきたが、今春復刻版が出版され、複数のグループが同時に披露することが可能になった。
7月末に府中緑ケ丘中で合同練習があり、生徒たちはセミの鳴き声に負けないように声を張り上げていた。安芸府中高3年新川嘉楽(かえら)さん(17)は「サミットの影響で海外から来る人も増えるはず。原爆で禎子さんのような犠牲者が多く出たことを伝えたい」と話している。
(2023年8月3日朝刊掲載)