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折りばらに平和への願い 福山の緑丘小生 復興の象徴 歴史も学ぶ

 福山空襲からの復興を伝え、平和への願いを発信する折りばらを学ぶ催しが3日、福山市春日町の緑丘小であった。普及に取り組む市民や福山暁の星女子中高(同市西深津町)の生徒が講師を務めた。

 5年の児童18人が参加した。2003年の福山ばら祭をきっかけに折りばらのイベントを考案し、毎年続ける「折りばら部会」の岡田晃尚部会長(58)が、1945年の福山空襲で市街地の約8割が焼けた後、市民たちが植えたバラが復興の象徴となった歴史を説明した。

 会員の宇田賢吉さん(83)は、広島市で父が被爆死し母も入市被爆した経験を語り「戦争は人が起こす。折りばらを折って戦争はやめようとの思いを持って」と訴えた。

 児童は会員や同中高の生徒7人の手ほどきを受けながら折りばら作りに挑戦。石原蒼大さん(10)は「多くの人の努力で町が復興した。折りばらをいろんな人に配り、今日の話を伝えたい」と話した。(原未緒)

(2023年8月4日朝刊掲載)

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