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国民学校の原爆犠牲者悼む 中区で小中生ら260人参列

 原爆で犠牲になった国民学校の子どもや教職員たちの慰霊祭が4日、広島市中区の平和記念公園南側の緑地帯にある「原爆犠牲国民学校教師と子どもの碑」前であった。

 遺族や市内の小中学校25校の児童・生徒たち約260人が参列。全員で黙とうし、代表して安佐南区の緑井小6年土肥健一さん(11)が「世界の平和と復興した被爆地広島を守る」と誓った。

 参列者は折り鶴や花を碑に手向けた。府中町の字室(じむろ)礼子さん(74)は、袋町国民学校(現袋町小)1年だった姉の西京(さいきょう)節子さん=当時(7)=を亡くした。「教師に抱えられた子どもの碑を見るたび、姉がどのように亡くなったのか考える」と話していた。

 碑は1971年に建立され、維持委員会が慰霊祭を主催している。(鈴木愛理)

(2023年8月5日朝刊掲載)

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