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原爆やゆに批判 ネットで相次ぐ 映画「バービー」 有志が署名活動

 米映画「バービー」の交流サイト(SNS)の公式アカウントが、原爆被害をからかう画像に好意的な反応を返した問題で、インターネット上で批判が相次いでいる。広島や長崎の市民有志は「真剣に核被害へ目を向けて」とオンライン署名を始め、4日夕までに約2万人の賛同を集めた。

 米国で7月、着せ替え人形のバービーを題材にした作品と、原爆開発を主導した物理学者の映画「オッペンハイマー」が同時公開され、バービー役の俳優の髪形をきのこ雲に加工した画像などが拡散。公式アカウントが「思い出に残る夏になりそう」などと反応した。

 これに対し、SNS上で「キノコ雲がポップに消費されているのをみるのは気分が悪い」「原爆で遊ぶな」と、日本語での批判が殺到。配給会社の米大手ワーナー・ブラザースが7月31日に「心からおわびします」との声明を出したが、再発防止を求め、市民有志が今月1日からオンライン署名を集めている。

 有志メンバーで「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)の田中美穂共同代表(28)は「原爆投下や核被害者を軽視する事態に声を上げないといけない」と訴えている。(太田香、小林可奈)

(2023年8月5日朝刊掲載)

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