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核兵器の廃絶訴え 米の大司教が広島で講演

 米ニューメキシコ州のカトリック・サンタフェ大司教区のジョン・ウェスター大司教(72)が5日、世界平和記念聖堂(広島市中区)を訪れた。講演で「地球全体を破壊し得る核兵器は廃絶しなければならない」と訴えた。

 同大司教区内には、広島と長崎に投下された原爆の開発拠点であるロスアラモス国立研究所がある。大司教の立場で核兵器に反対する意思を示すのは異例という。

 ウェスター大司教は訪れた約120人の信徒たちを前に、核兵器の存在は「神への冒瀆(ぼうとく)だ」と強調。核軍縮に向けて「地球規模の対話を継続する必要がある」と訴えた上で、「強固な運動を構築するため広島、長崎の教区と連携を深めたい」と力を込めた。

 ウェスター大司教は2017年に広島市を訪れたのを機に核軍縮を訴えており、原爆の日に合わせて来日した。(山田祐)

(2023年8月6日朝刊掲載)

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