×

ニュース

核兵器なき世界へ連携確認 国連事務次長、広島市長と面会

 原爆の日を前に広島市を訪れた国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長が5日、市役所で松井一実市長と面会した。「核兵器のない世界」の実現に向けて若者や市民社会の参画を促すため、被爆地との連携を確認した。

 中満事務次長は、被爆者が高齢化する中、国連として「若者向けプログラムを増やすなど(被爆者の)経験を伝えるための支援をする。広島、長崎の役割は強まる」と協力を依頼。松井市長は次世代を担う人材の広島訪問を歓迎し、「ヒロシマの心が世界の市民社会に広まるよう手伝いたい」と応じた。

 この日は、包括的核実験禁止条約(CTBT)機構準備委員会のフロイド事務局長も松井市長を訪ねた。面会後、記者団に「日本は世界平和と核軍拡を終わらせることに関与してくれている。核実験のない世界の達成は可能だ」と述べた。

 2人はいずれも6日の平和記念式典に参列する。(野平慧一)

(2023年8月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ