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[サミットを終えた夏] 「核の脅し」批判 芳名録に共感 ゼレンスキー氏が記帳

ウクライナ人避難者ら見学

 ロシアの侵攻から逃れ、広島市内で暮らしているウクライナ人の避難者と支援者の3人が6日、平和記念公園(中区)の国際会議場で開かれている先進7カ国首脳会議(G7サミット)の回想展を訪れ、ゼレンスキー大統領の芳名録と対面した。祖国のリーダーのメッセージに触れ「世界の未来のために核兵器は使われてはいけない」と平和を祈った。

 避難者を支援するホーチナ・アナスタシヤさん(39)は、芳名録に「現代の世界に核による脅しの居場所はない」とつづったゼレンスキー氏の言葉に「短いが大事なメッセージだ。ウクライナ人だけではなく、世界中の人が思っていることを書いてくれた」と話した。

 昨年9月にキーウ(キエフ)から避難したファジレ・ボロジナさん(20)と妹のマリアさん(19)も見学。侵攻が長期化し、ロシアによる「核の脅し」が続く中、惨禍が繰り返されることに危機感を募らせる。

 3人はこの日、原爆慰霊碑にも訪れ、犠牲者を追悼。花を手向けたファジレさんは「戦争の被害について振り返るのが大切だと思った」と話した。(太田香)

(2023年8月7日朝刊掲載)

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