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「被爆者の思いを自分ごととして」 こども代表、平和への誓い

 平和記念式典は、広島市内の小学6年生3人がこども代表の大役を務めた。戦争のない未来に向け一人一人が行動する「平和への誓い」を発信。原爆犠牲者への祈りを込めた鐘を鳴らした。

 誓いを読んだのは、五日市東小の米広朋留さん(11)=佐伯区=と、牛田小の勝岡英玲奈さん(12)=東区=の2人。「原子爆弾は、生き延びた人々にも心に深い傷を負わせ、苦しみを与え続けた」と強調。自分たちにできることとして「被爆者の思いを自分ごととして受け止め、自分の言葉で伝えていく」と誓った。

 誓いの中で祖父(75)から聞いた曽祖父の言葉を伝えた勝岡さんは「世界中の人に原爆の恐ろしさを知ってもらえたと思う。私たちの思いが心に残り続けてほしい」。長崎の原爆資料館なども訪れ、平和を考えてきたという米広さんは「一人でも多くの人が被害を知り、戦争をやめよう、核兵器をなくそうと思ってもらえたら」と語った。

 黙とうの1分間、戸坂城山小の田中湊都さん(12)=東区=は、遺族代表の角田礼奈さん(41)=南区=とともに「平和の鐘」を鳴らした。「友だちや家族を大切にする気持ちが世界中に広がり、地球上から戦争がなくなってほしい」と願った。(向井千夏、里田明美)

(2023年8月7日朝刊掲載)

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