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原爆ドームの「?」を絵本に 長束西小1年 内川さん 保存の意義紹介

 広島市安佐南区の小学1年生が、原爆ドーム(中区)が果たす役割を伝える「絵本」を作った。初めて見たとき、不思議に思ったことがあるからだ。「どうして壊れたままにしてあるの? 作り直さないの?」

 長束西小1年内川朝陽(あさひ)さん(7)がA4判の紙7枚にドームを描き、ホチキスでとじた手製の絵本。題は「げんばくドームは なんでのこされているのか」だ。

 被爆前の外観や被爆の瞬間などを鉛筆で描写。柵で囲われ、保存されている理由を「せんそうのおそろしさを みんなにつたえるためです」と説明した。

 昨年の冬、家族と訪ねて浮かんだ疑問だった。母の浩子さん(37)と、ドームの紹介サイトなどを見て理由を探った。答えが分かると友達に教えたくなって、絵本にしたという。

 「素直で鋭い疑問に、はっとした」と浩子さん。子どもの思いが伝われば、と被爆78年の夏を前に中国新聞へ作品を寄せた。

 作品は、本紙の子ども向けサイト「ぶんタッチ」に載っている。「みんなに知ってもらえてうれしい」と朝陽さん。「争いのない世界になるといいな」と願っていた。(奥田美奈子)

 平和について考えたことや自由研究の成果を、「 ぶんタッチ 」で発表しませんか。応募を待っています。

(2023年8月8日朝刊掲載)

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