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被爆樹木情報 部署間で共有 誤伐採防止へ広島県

 広島県は、広島市東区の京橋川沿いの県発注工事で誤って被爆樹木を伐採した問題を受け、再発防止策をまとめた。県の管理下にある被爆樹木の情報を集約して部署間で共有するなどし、職員の意識を高める。

 県は県の河川管理区域内にある被爆樹木の現状が分かる写真や位置を記録した資料を作成する。被爆樹木を選定する広島市から資料提供を受け、関係部署で勉強会を開く。県管理の土木関連情報をまとめた専用サイト「DoboX(ドボックス)」にも被爆樹木の位置を載せ、工事の関係業者も見られるようにする。

 県によると、被爆樹木の伐採は3月、先進7カ国首脳会議(G7サミット)の関連工事で川沿いの雑木の刈り取り中に起きた。業者が高さ約3メートルのシダレヤナギ1本を根元から切り落とした。県管理の被爆樹木だったが、工事を発注した県西部建設事務所は存在を把握していなかった。

 県河川課は「被爆地広島にとって大切な木々。二度と同じことを起こさないよう対策を徹底する」としている。

(2023年8月9日朝刊掲載)

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